「戦争をする国・日本
ーあなたはそれを選びますか?」
ノリスさん
ベトナム出撃の拒否を決定したのは戦争の否定ではなく、人間として(体力的にも)人を殺せないと思ったからです。軍法会議では無罪でしたが、別件で有罪となりました。父は偉大な軍人でした。わたしは家族を悲しませ、地域では非国民扱いを受けました。就職もできず、ヒッピーみたいにヨーロッパを巡り1983年に来日しました。ここで結婚し、仕事を得ています。
影山さんのスライドに感動し共感を覚えました。
会場の質問から「米国の志願兵について」
影山さん
日本の自衛隊と同じで、学校に行っている間も給料が出ます。ですから貧困層が行くこともあります。志願の理由は *家庭の家計を助けるため、*現実逃避、*社会の役に立ちたい、*自分を高めたいなどです。
ノリスさん
ベトナム戦争時は徴兵制でしたが、いまは18歳で登録制です。
「メディアなどについて」
ノリスさん
ベトナム戦争には記者が戦地に行って悲惨な様子などを報道しました。メディアのせいで戦争に負けたという人がいます。近年のニュースは愛国的なものが多いですね。
影山さん
軍は年間4000億円の広告費を使ってリクルートしています。入隊は、教育面で落ちこぼれを作らない、(軍という場で)就職を保証する政策でもあります。でも、辞めた後は何の保証もありません。
「帰還兵に対して市民は・・・」
ノリスさん
メディアはヒーローを見せ、悪い点は出しません。自殺なども正確な情報はアンダーグラウンドでしか流れず、国民が全体を知っているとは思えません。
影山さん
精神疾患の帰還兵は80年代に自立ということで退院させられました。家族に余力がなければ行き場がありません。ホームレスが急増しています。
「憲法改正すると・・・」
影山さん
改正したからといって戦争ができるとは思いません。道具がいるし、兵士がいる、多くの予算が要ります。戦争には目的も必要です。兵士になりたい若者もいるかもしれないけど、日本には確とした平和モニュメントが存在します。
「アメリカ市民は誰のために戦争していると?」
ノリスさん
学校の授業では軍人のヒーローなどが多く、洗脳のような教育です。わたしの父も祖父も戦争に出かけた愛国者でした。そのような土地でわたしはヒーローの父に恥をかかせました。でも現在80歳の父がラディカルな考えになってきました。
「ブートキャンプ取材について」
影山さん
TBSと取材を申し込んだとき断られると思っていましたが、半年以上かかって許可がおりました。アメリカは情報公開が建前の国です。取材を申し込めば拒否はしないということでしょう。でも、取材中は常に広報班がそばにいました。
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